神無月
いつか訪れる別れ・・・
僕は最初からわかっていたんだ。
じっと・・・僕をみつめる田中の目に迷いは無い。
わかっていても僕は田中と出会った。
僕に届いた最初の手紙・・・これが始まりだった。
田中にとっての僕・・・僕にとっての田中・・・
30 年という月日に操られた運命。
6 つの手紙がその溝を埋める。
しかし・・・もう、遅すぎたのだ。
田中の探し人は・・・もういない。
ほんのわずかな時・・・すべては・・・
すべては・・・
終わりの始まりだった・・・
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